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診療までに知りたいQ&A
現在、日本では、疾患の治療には健康保険が適用されますが、健康増進や予防医療への適応は認められていません。
また、保険診療と自由診療を併用する混合診療も禁止されています。
当院は、女性の健康管理を主たる目的としており健康増進を中心に行っています。女性のライフサイクルから見ると、更年期周辺時期には、更年期症状、更年期障害の出現が予測されており、この時期、あるいはこの疾患への適切な対応によって、老年期以降の健康(生活の質)が大きく変わることも、少しずつ知られるようになってきました。このように、女性のヘルスケアを考えた場合、必要に応じ疾患の治療も必要になってくるわけです。当院では治療も健康管理の一環としてとらえ自由診療を行っています。
どのような治療を行うかによって変わりますが、健康維持のためのホルモン補充療法であれば、診察料、検査料、投薬料などすべて含めて、年間で15万円程度です(2年目以降)。初年度は、検査結果の説明や薬の調整などで受診回数が増える分、数万円増えます。中程度以上の更年期障害の治療から始めた場合には、漢方や精神系の薬剤も使用する場合がありますので、その分の薬剤料が加算されてきます。症状が改善し安定してきたら、できるだけ早期に薬剤は減量していきます。また、アンチエイジング目的で、サプリメントや漢方、点滴などを本人の意思で行う場合は、別途かかります。料金に関しては、遠慮なく受付または専用の電話(03‐6228-6132)にお尋ねください。
更年期障害の主な原因には3つあります。1つ目は、卵巣機能の低下に伴うエストロゲンの減少(加齢に伴う変化) 2つ目は幼少期から形成されてきた心理、性格的な因子(几帳面、努力家、まじめなど) 3つ目は成人期以降の体験である社会、文化的な因子(家庭内の環境の変化、経済問題、対人関係など)です。このような問題が複雑に絡み合って症状が出現しているので、全体像を把握するのには時間がかかります。まずは、話をじっくり聞いて、主たる原因がどこにあるのかを把握するためのカウンセリングを行います。同時に別の疾患が隠れていないかも合わせ、確定診断をするための検査を行います。治療薬には第一選択薬として、HRT(ホルモン補充療法)を行っています。
個人差はありますが、適切に更年期障害の治療を行った場合、1つの目途が、投与開始をしてから3か月位です。そのくらい飲み続けると原因が女性ホルモンの欠落からだったのかなどが見えてきます。調子がよくなってきたら、その後、1,2年は継続して様子を見ていった方がよいと思います。やめるタイミングは医師と相談してから行うようにしてください。当院では治療期間を経て、健康管理としてホルモン補充療法を継続している方がたくさんいらっしゃいます。
目的は2つあります。1つには女性ホルモンの低下によっておこるさまざまな症状の緩和や疾患の治療のためです。もう1つは、現在、特に症状はないが、将来、女性ホルモンがなくなり、その影響で出てくる可能性のある疾患(体の乾燥症状、骨粗鬆症、動脈硬化、物忘れなど)に対し、予防的にホルモンを補う、いわゆるヘルスケア目的の2つがあります。
ホルモン補充療法を行うにあたって、一番躊躇するのが乳がんの問題です。5年の治療期間ではリスクを高めないと結論が出ていますが、その後、健康管理も含め長期的に行っていこうとすると、乳がんのリスクをどのように捉えるかが重要となってきます。この点において、治療を行う場合には、よく熟知した専門医にかかることをおすすめします。10年前に米国で行われたホルモン補充療法でのWHI臨床試験で、乳がん発症が5年以上服用すると26%増加(1万人について年間3人乳がんの発症が増加)することがわかり大きな影響を与えました。しかし、冷静にこの内容を分析すると、もともとの対象者に問題があったこともわかってきました。この研究の乳がんのリスクデータは日本人に当てはめても、これまでの多くの研究発表データとあまり変わるものではありませんでした。この誤解を解くのに10年という月日が流れましたが、今、再び日本でも女性のヘルスケアに必要な薬だということが認められ始めています。どの薬にも副作用はつきものですが、その副作用をどのように解釈し、自身の治療に取り入れていくのかが大切になってくるわけです。この点において、当院では納得できる十分な説明をさせて頂き、安心して治療ができる環境を作っていくよう常に考えています。
更年期障害は、その根本的な原因に女性ホルモンの減少がありますので、なくなったホルモン(エストロゲン)を補うホルモン補充療法が改善の近道です。しかし、どうしても受け入れられない場合は、漢方薬やサプリメント、カウンセリングなどでも対応致します。
年齢とともに予測できる疾患(心血管系疾患、骨粗鬆症、脂質異常症、皮膚障害、泌尿生殖器の萎縮など)に早くから対応していくことや、緩やかに衰えていく体を可能な限り維持増進させていくための方法を考えていくことです。具体的には、年齢に応じた検診を行い自分の体の現状を把握し、薬の投与やカウンセリング。必要に応じて食事、運動、ストレス管理などの日常生活習慣の改善などもあわせて行っていきます。
長年、更年期女性を中心に健康管理を行っていますので、年齢層としては40~60歳代が大半を占めます。10年以上前と比べ、更年期に関する特集が、メディアでも多く組まれるようになり、女性の意識も少しずつ変化しています。予防意識を高く持った人から、比較的、更年期症状が軽いうちに受診行動をとる人などが目立っています。また、高齢社会とともにアンチエイジング目的の通院の人達も増加傾向にあり、その場合は60歳代、70歳代の人達もめずらしくありません。通院している女性は、健康維持のHRT(ホルモン補充療法)により人並み以上に元気で若々しい人が多い印象を持ちます。
症状が落ち着いてくると3か月に1回位の通院間隔になります。その間に不安なことなどは電話相談にも応じています。完全予約制でほとんどお待たせすることなく診察から会計までを致します。個人の治療内容に応じて相談にのることができます。
閉経周辺期では、女性ホルモンも減少し子宮口も硬くなりがちです。そのため、子宮体癌の検査の際に痛みを訴える女性が多いといわれます。当院では、膣鏡も通常よりも小さなものを使用し、検査の際も細心の注意を払い行っていますので痛みが強くて行えないということはありません。安心してお受けください。